「前任者が急に退職して、ホームページのパスワードが一切わかりません……」
毎年この季節になると、こういったご相談が戸田市や埼玉県内の企業さまから複数件届きます。3月は人事異動と退職が重なる時期。ホームページを管理する担当者が変わるタイミングでもあります。
私自身、創業前に勤めていた会社でWeb担当を引き継いだ経験があります。前任者から渡されたのは「パスワードが書かれたメモ帳1枚」だけ。ドメインの契約会社もサーバーの契約情報も、どこにあるかすら不明。着任初月は、それを解読することだけで終わりました。
あの経験があったから、今ミアキスで保守運用をご依頼いただいているお客様には「引き継ぎ資料の整備」を必ずご提案しています。今回は、年度末前に絶対確認しておきたいホームページ引き継ぎの7つのポイントを、実際の相談事例も交えながらお伝えします。
引き継ぎで実際に起きた「困った」3つの事例
まず、過去にミアキスへ相談が来た実例をご紹介します(業種・地域は一部変更しています)。
事例1:ドメイン更新が止まりサイトが消えた
埼玉県内の製造業のお客様。前担当者が退職時に、ドメイン管理用のメールアドレスのログイン情報を誰にも伝えず退社。ドメインの更新通知は旧担当者個人のアドレスに届いていたため、誰も気づかないまま更新が止まり、10年以上育てたドメインを失ってしまったという事例です。
事例2:WordPressに誰もログインできない
戸田市内の小売業者さま。「ホームページに新しいスタッフの写真を載せたいのに、管理画面に入れない」とのご相談。WordPress管理者のメールアドレスが前任者の個人アドレスで、パスワードリセットのメールが届かない状態に。制作会社にも連絡がつかず、復旧に約3週間かかりました。
事例3:保守契約が二重になっていた
こちらはやや珍しいケース。担当者交代の際に保守会社の引き継ぎが曖昧で、新任担当者が「保守をしていない」と勘違いし、別の会社とも契約。半年間、月額費用を二重に払い続けていたという事例です。引き継ぎ時に契約書を確認していれば防げたはずの損失でした。
どれも「起きてから困る」ケースばかり。事前に確認しておくだけで、こういった事態は防げます。
ホームページ引き継ぎに必要な7つの情報
では具体的に何を引き継ぐべきか。ミアキスが保守契約のお客様に提供している「引き継ぎチェックリスト」をもとにご説明します。
① ドメイン情報
会社のホームページの「住所」にあたる部分です。以下を引き継ぎ書類に記載しておきましょう。
- ドメイン登録会社名(例:お名前.com、ムームードメインなど)
- 管理画面のログインID・パスワード
- 登録したメールアドレス
- 次回更新日(要注意!)
特に更新日の把握は最重要です。うっかり失効すると、サイトが表示されなくなるだけでなく、第三者にドメインを取られるリスクもあります。
② サーバー情報
サイトのデータが保存されている場所です。
- サーバー会社名(例:エックスサーバー、ConoHaなど)
- 管理画面ログインID・パスワード
- FTPアクセス情報(ホスト名・ユーザー名・パスワード)
- 契約更新日・月額費用
③ CMS(WordPress等)の管理者情報
更新作業を行う管理画面のアカウント情報です。
- 管理画面URL(通常は https://ドメイン名/wp-admin/)
- 管理者ユーザー名・パスワード
- 登録メールアドレス(個人アドレスになっていないか確認を!)
「前任者の個人メールが登録されている」というのはよくある落とし穴。会社の共用アドレスに変更しておくのが鉄則です。
④ 制作会社・保守会社の連絡先
トラブル発生時にすぐ連絡できる体制を整えておきましょう。
- 制作会社名・担当者名・連絡先(電話・メール)
- 保守会社が別の場合はその情報も
- 契約書や発注書の保管場所
⑤ 保守・運用の契約内容
何がどこまで含まれているか、引き継ぎ時に必ず確認しましょう。
- 月額費用と内訳(更新作業・セキュリティ・バックアップなど)
- 対応範囲(何回まで更新依頼できるか、緊急対応は含むかなど)
- 契約期間・解約条件
⑥ 更新・運用の手順書
日常的な更新作業のやり方を文書化しておくと、新任担当者がスムーズに業務を引き継げます。
- テキスト・画像の差し替え手順
- お知らせ・ブログの投稿方法
- 特殊な機能(予約フォーム、会員システムなど)の操作方法
ミアキスでは保守運用プランのご契約時に、操作マニュアルを作成してお渡ししています。口頭引き継ぎだけでは必ず漏れが発生するため、文書化は必須です。
⑦ アクセス解析・広告アカウント情報
Googleアナリティクスやサーチコンソール、Web広告を運用している場合は、そのアカウント情報も引き継ぎ対象です。
- Googleアナリティクスのアカウント・プロパティへのアクセス権限
- Googleサーチコンソールのアクセス権限
- Google広告・SNS広告の管理者アカウント情報
アクセス権限は「追加」で付与できるため、前任者がアカウントを保有したまま新任者にも権限を与えるのが安全です。
Q&A:引き継ぎで困ったときによくある質問
Q. 前任者が退職していて、ドメインの登録情報が一切わからない。どうすればいい?
A. まず「WHOIS検索」でドメイン登録者の情報を調べましょう。登録会社が特定できれば、会社の法人情報を証明することで管理権限を取り戻せる可能性があります。ただし手続きには時間がかかるため、早めの対応が重要です。ミアキスでも調査・対応のご相談を承っています。
Q. WordPressの管理画面に入れなくなった。制作会社に頼むしかない?
A. 登録しているメールアドレスにアクセスできれば、「パスワードを忘れた」から自力で復旧できます。メールにもアクセスできない場合は、サーバーのデータベース(phpMyAdmin)から直接パスワードをリセットする方法があります。対応できる技術者がいない場合は、制作会社や保守会社にご相談ください。
Q. 引き継ぎ書類を作る時間がない。何から優先すればいい?
A. 優先順位は「①ドメイン更新日と管理情報」「②サーバーのログイン情報」「③WordPress管理者メールアドレスの変更」の順です。この3つだけでも今すぐ確認しておくと、最悪の事態は防げます。
引き継ぎを機に「管理体制の見直し」を
担当者交代のタイミングは、ホームページの運用体制を見直す良い機会でもあります。
よくある課題として「前任者が全部把握していて、自分には何もわからない」という状況があります。これは「属人化」と呼ばれる状態で、組織としてのリスクが非常に高いです。
ミアキスでは、保守運用をご依頼いただいている戸田市・埼玉県内の企業さまに対して、以下のようなサポートを提供しています。
- 引き継ぎ情報の棚卸し・整理(初回無料ヒアリング)
- 操作マニュアルの作成
- WordPress管理アカウントの整備(会社アドレスへの変更含む)
- 月次の状態確認レポートの提供
「うちのサイト、きちんと引き継げるか不安……」という方は、まずお問い合わせからご相談ください。現状の整理だけでも対応しております。
また、料金プランをご覧いただくと、保守運用の月額費用の目安もご確認いただけます。引き継ぎ後のサポート体制としてご検討いただける会社を探しているならば、ぜひ一度ご覧ください。
3月は年度末。慌てて引き継ぎをして「あの情報はどこだっけ?」とならないよう、今のうちに一度確認してみてください。準備は早ければ早いほど、余裕を持って対応できます。
