Webページに画像を配置するとき、どの画像をどこに置くべきか迷うことがあります。ページのデザインとして雰囲気をつくる画像と、内容を補足する画像では、果たす役割がまったく異なります。この違いを意識せずに配置を決めると、ページの情報量が整理されず、読み手が何を伝えたいのかをつかみにくくなります。
この記事では、装飾画像と説明画像という二つの分類を軸に、それぞれの目的・配置の判断基準・見直し手順を順を追って説明します。自分でサイトを管理している方や、コンテンツの見直しを検討している方が、配置の問題を自力で切り分けられるようになることを目指しています。
この記事の目的と対象読者
この記事は、すでにWebページに画像を使っているものの、ページ全体の情報量が散らかって見える、あるいは画像が多いわりに内容が伝わりにくいと感じている方を対象にしています。
制作会社に依頼する前の整理段階でも、自社でCMSを運用しているケースでも、画像の役割を分けて考えることは有効です。ツールや予算に関係なく、考え方の枠組みとして活用できます。問題の原因が画像の種類の混在にある場合は、この記事の手順だけで改善の見通しを立てられます。原因が別にある場合は、問題解決の記事も合わせて参照してみてください。
装飾画像と説明画像の判断基準
どちらの種類に当てはまるかを判断するには、その画像を取り除いたときにページの意味が変わるかどうかを確認するのが確実です。取り除いても意味が変わらなければ装飾画像、意味や内容が失われるなら説明画像と考えられます。
具体的には次のような観点で分類できます。
- ページの雰囲気やブランドイメージを伝えるためだけに使っている場合は、装飾画像に分類されます。
- 手順・比較・構造・状態など、テキストだけでは伝えにくい情報を視覚化している場合は、説明画像に分類されます。
- 同じ写真でも、使われる文脈によってどちらになるかが変わることがあります。
この判断基準を意識しておくと、後の配置見直しがスムーズになります。判断が難しいときは、画像の代わりにテキストだけで同じ内容を伝えられるかどうかを問いかけてみてください。テキストで代替できるなら装飾寄り、難しければ説明として機能していると考えられます。
配置を見直す手順と進め方
配置の見直しは、現状の棚卸しから始めると整理しやすくなります。以下の手順を参考にしてください。
- 現状の画像をリストアップします。対象ページに含まれるすべての画像を書き出し、ファイル名・表示位置・おおよその大きさを記録します。スクリーンショットと組み合わせると確認しやすくなります。
- それぞれに役割のラベルを付けます。前項の判断基準に沿って、各画像を装飾・説明・判断保留の三つに仮分類します。迷う画像は無理に決めず、保留として扱います。
- 説明画像が適切な位置にあるかを確認します。説明画像は、それを補足するテキストの近くに置くのが原則です。テキストから離れた位置に配置されている場合は、移動の検討が必要です。
- 装飾画像が過剰になっていないか確認します。装飾画像が多すぎると、説明画像が目立たなくなります。ページ上で装飾画像と説明画像がおよそどの比率で存在するかを目視で確認します。
- 保留にした画像を再判断します。ページの目的に照らして、その画像がなければ読み手が困るかどうかを問い直します。困らないなら装飾、困るなら説明として扱います。
- 変更を実施して比較します。変更前のスクリーンショットを保存してから配置を修正し、変更後と並べて確認します。
一度にすべての画像を変更しようとすると、どの変更が効果を持ったか判断しにくくなります。ページ単位で区切って進めるほうが、結果を評価しやすくなります。
よくある疑問と考え方
装飾画像はalt属性を空にしてよいですか
装飾目的の画像であれば、alt属性を空文字(alt="")に設定することが一般的に推奨されています。スクリーンリーダーが読み上げをスキップするため、視覚に頼れない読み手の体験を損ないません。ただし、alt属性自体を省略することとは異なります。属性が存在しない場合、支援技術がファイル名を読み上げることがあるため、空文字を明示する書き方が適切です。
説明画像のaltはどこまで書けばよいですか
説明画像のaltは、その画像が伝えている情報をテキストで置き換えられる程度の内容を書くことが目安です。グラフであれば概要と傾向、手順図であれば何をしている場面かを説明します。周囲のテキストにすでに同じ情報がある場合は、簡潔にまとめても構いません。詳細な基準は、W3CのWCAGガイドラインの公式サイトで確認することをおすすめします。
配置を変えるときの注意点とリスク
画像の配置を変更する際には、いくつかの点に注意が必要です。
CSSで画像の位置を制御している場合、HTMLの順序を変えるだけでは見た目が変わらないことがあります。スタイルシートの記述と合わせて確認しないと、意図しないレイアウト崩れが起きるリスクがあります。変更前にバックアップを取るか、ステージング環境で試してから本番に反映させると安全です。
また、説明画像を移動させる場合は、周囲のテキストとの文脈がずれないかを必ず確認してください。画像がテキストの特定の段落を補足している場合、位置が離れると読み手が対応関係をつかみにくくなります。
CMSのブロックエディタを使っている場合は、ブロックの並び替え機能を使うと比較的安全に移動できます。テーマのテンプレートを直接編集する場合は、変更箇所を最小限にして一つずつ確認することをおすすめします。継続的なページ管理が必要であれば、保守・運用サービスの活用も選択肢になります。
情報量の整理に画像の役割分けがどう効くか
装飾画像と説明画像を明確に分けると、ページ全体の情報の流れが整理されやすくなります。読み手は、視覚的な装飾と実際に読む必要のある情報を自然に区別しながらページを追えるようになります。
特にテキストの多いページでは、説明画像が適切な位置に置かれていると、読み手が内容を理解するための負荷が下がります。逆に、装飾画像が本文の途中に頻繁に挟まると、テキストの流れが分断されて読みにくくなる場合があります。
画像の数を減らすことが目的ではありません。それぞれの画像が果たす役割を明確にして、役割に合った位置に配置することが、情報量の整理につながります。Webマーケティングの観点でページの質を高めたい場合は、Webマーケティング支援も参考にしてみてください。
実施前のチェックリストと確認項目
配置の見直しを始める前に、以下の項目を確認しておくと作業がスムーズになります。
- 対象ページのスクリーンショットと、変更前のHTMLのバックアップを保存してありますか。
- 各画像を装飾・説明・保留に仮分類できていますか。
- 説明画像に対応するテキストの位置を把握していますか。
- 装飾画像のalt属性が空文字(alt="")になっていますか。
- 説明画像のaltに、画像が伝える情報を簡潔に書いてありますか。
- 変更をステージング環境またはバックアップ済みの状態で試せる状況になっていますか。
- 変更後にモバイル表示でもレイアウトが崩れていないかを確認する手順を決めていますか。
チェックリストの項目が確認できたら、ページ単位で順番に進めてください。変更の範囲を区切りながら進めることで、問題が起きたときに原因を特定しやすくなります。判断に迷う点があれば、お問い合わせから相談することも可能です。
